ハンカチに使われる素材の種類と特徴
日々当たり前のように使っているハンカチですが生地の素材によってメリットやデメリットがあります。せっかくなら心地よく大事に使っていきたいですよね。ハンカチの素材の特徴などを知ることによって気持ち良く長く使っていくことができます。
まずハンカチの素材は大きく以下の種類に分けることができます。
それぞれどのような特徴を持っているか『ハンカチに使われる素材の種類と特徴』を紹介していきます。
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植物繊維のハンカチ
植物から採れる繊維のことで、主成分は植物の細胞壁の骨格であるセルロースとなっています。植物繊維で作られているハンカチは、水との親和性が高く吸水性に優れているのが特徴となっています。
綿(コットン)のハンカチ
5000年以上前から使用され、現在でも一般的な繊維のひとつとなっています。肌触りが良く吸水性に優れておりハンカチはもちろんタオルなど様々なアイテムに使用されている誰もが知る素材です。
強度も高く静電気が発生しにくいのも特徴となっていますが、洗濯の縮みやシワになりやすいデメリットもあります。
麻のハンカチ
植物の表皮の内側の繊維や葉茎からとれる繊維を使った素材です。麻で作られるハンカチは繊維が硬く、肌触りは柔らかくはありませんが、強度が高く吸水性に優れており通気性に富んでいるのが特徴となっています。水に濡れると繊維の強度が増すので洗濯にも向いているのがメリットとなっています。
デメリットとしては水に濡れると余計にシワになりやすく、伸縮性に乏しい繊維となっています。カビにも弱いので濡れたままの放置は厳禁です。
動物繊維のハンカチ
動物から採れる繊維のことです。動物全般から採れるので、種類が非常に多くそれぞれに特徴があります。動物繊維で作られるハンカチの多くは弾力に優れており、肌触りの良いものが多くなっています。
シルク(絹)のハンカチ
蚕の繭(カイコのマユ)から採れる動物繊維です。軽量で強度も高く柔らかいのが特徴となっており、高級感のある独特な光沢がシルク素材のハンカチの最大の魅力となっています。高級アイテムに使用される場合が多く、フォーマルシーンに合わせやすい素材です。
しかし水に非常に弱いので家庭での洗濯に向いておらず、汗や日光などによってシミができやすいので扱いが難しい繊維となっています。虫に食われやすい特徴もあるので保管にも気を使う必要があります。
羊毛(ウール)のハンカチ
羊の毛のことで動物繊維の代表格ともなっている繊維です。一般的には羊の毛のことですが、広義的には後述するアルパカやアンゴラもウールと呼ばれる場合があります。保湿性・保温性が高くシワになりにくいのが最大の魅力となっており、抗菌・消臭の機能がある繊維となっています。
ウール素材のハンカチは洗うと縮みやすく強度が低い繊維であり、変色もしやすいです。アイロン掛けする際は当て布が必須となります。虫の害も受けやすいので保管にも気を配る必要があります。
カシミヤのハンカチ
カシミアヤギから採れる繊維で「繊維の宝石」と呼ばれるなど高級繊維のひとつとなっています。「カシミア」と呼ばれることがありますが、消費者庁の家庭用品品質表示法では「カシミヤ」となっています。
気が細く密度が高いので暖かく保湿性にも優れ、上品な光沢と心地よい肌触りが特徴となっています。一方でカシミヤで作られるハンカチは水に弱いので収縮しやすくシミになりやすいです。繊維が非常に細かいので毛玉にもなりやすく、虫の害も受けやすい素材なので定期的な手入れとしっかりとした保管方法が必要となります。
アルパカのハンカチ
名前の通りアルパカから採れる繊維です。上品な光沢を持ち、カシミヤと比べると繊維が太いので強度が高いのが特徴となっています。もちろん肌触りも良く保温性にも優れており、他の繊維によって作られるハンカチと比べて伸び縮みが少ないのが魅力です。
デメリットとしては高品質なものほど毛が抜けやすく、耐摩耗性が低くなっているのでこすりすぎには要注意です。ちなみにベビーアルパカという生まれて初めて刈り取った産毛を使った繊維は最高級品として扱われています。
アンゴラのハンカチ
アンゴラヤギやアンゴラウサギから採れる動物繊維です。繊維が非常に細く軽いのが特徴となっており、保温性に極めて優れています。撥水性と吸湿性を併せ持った繊維なので、アンゴラ素材のハンカチは水を弾き蒸れたりしづらいのが魅力です。
デメリットとしては水の影響で収縮しやすく、毛が非常に細いので製品から毛が抜け落ちやすいです。
ちなみにアンゴラヤギから採れる繊維を『モヘヤ』と呼ぶ場合もあります。アンゴラウサギの毛も含まれる場合があるので、素材選びの際は注意しましょう。
化学繊維のハンカチ
化学的な工程を経て作られる繊維全般を化学繊維と呼びます。植物繊維や動物繊維のもつデメリットをなくしたり、メリットをさらに伸ばしたりした繊維が多く、ハンカチの中でも低価格で高品質なものが作られています。
化学繊維の中にも種類があるので紹介します。
合成繊維のハンカチ
石油などの原料から人工的に合成される繊維を合成繊維と呼びます。
ポリエステルのハンカチ
三大合成繊維のひとつで日本国内で最も生産されている繊維です。強度が高く弾力性があるのでシワになりづらく型崩れにも強いです。
吸湿性が低いので乾きやすいですがべたつきやすい素材です。静電気が起こりやすく汚れにも弱いので、他の繊維と混紡されるケースが多い繊維となっています。
ナイロンのハンカチ
強度に非常に優れている繊維がナイロンです。ハンカチの素材でもよく見受けられます。摩擦に非常に優れているので他の繊維と混紡することによって生地の強度を上げることができます。汚れが落ちやすく速乾性にも優れているのが特徴です。
だんりょく
アクリルのハンカチ
合成繊維の中でウールに近い風合いを持っているのがアクリルです。やわらかく強度が高いのが特徴となっており、カビや害虫などにも強いメリットを持った素材です。他の合成繊維と比べて軽量となっています。
デメリットとしては汚れに弱く、吸湿性が低いので乾きやすくはありますがべたつきやすい繊維となっています。
マイクロファイバーのハンカチ
ポリエステルやナイロンを極細に加工した化学繊維です。綿以上の吸水性・保温性・通気性を持たせており、肌触りが良いのでハンカチ以外にも様々な衣類に用いられる素材です。細い繊維によって吸塵性にも優れているので眼鏡拭きなどにも用いられます。
デメリットとしては摩擦などへの強度が低く、熱にも弱いので直射日光やアイロンは避ける必要があります。
再生繊維のハンカチ
天然繊維の原料を一度溶かしてから繊維に再生させたものを再生繊維と呼びます。
レーヨンのハンカチ
木材パルプが原料となっているシルクに似せて作られた再生繊維がレーヨンです。肌触りがなめらかで美しい光沢を持っており、吸水性・吸湿性に優れた素材となっています。
デメリットとしては水を含むと強度が下がり傷みやすくなりシミもできやすいです。洗濯で縮みやすい繊維なのでメンテナンスには注意が必要な素材となっています。
キュプラのハンカチ
コットンリンターを原料としているのがキュプラです。シルクのようになめらかで落ち着いた光沢が特徴となっており、吸湿性・放湿性に優れているので快適に使用することができます。静電気が起きづらいのも特徴となっています。
水に弱くシワになりやすいのがデメリットとなっているので洗濯の際には注意が必要です。
半合成繊維のハンカチ
天然繊維の原料に化学薬品を反応させて作る繊維を半合成繊維と呼びます。
アセテートのハンカチ
木材パルプなどに酢酸を反応させたアセチルセルロースから作られる繊維です。美しい光沢となめらかな感触が特徴となっており、吸湿性と速乾性を兼ね備えているので快適に使用することができます。汚れにくく、汚れてしまっても落としやすいのもメリットです。
デメリットとしては熱に弱く排気ガスなどによって変色しやすい素材となっています。
プロミックスのハンカチ
動物性たんぱく質とアクリルニトリルによって作られる繊維がプロミックスです。光沢となめらかな肌触りが特徴となっており、吸湿性があり染色にも向いている繊維です。
デメリットとしては耐熱性が低く、カビに弱いので保管には注意が必要です。
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