ダウンとフェザーの違いについて
ダウンジャケットというのは、ダウンフェザーを中綿に使用したジャンパースタイルの防寒具のことを言います。
ダウンジャケットについている表記を見ればダウン80%、フェザー20%などの記載があります。ではこの中綿に使われるダウンとフェザーには一体どんな違いがあり、割合が変わることで何が変わるのでしょうか。
ここではそんなダウンジャケットの中綿に使われるダウンとフェザーの違いについて詳しく解説していきます。
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ダウンとフェザーの違い
ダウンジャケットの素材として使われるダウンとフェザー。どちらも鳥の羽であるのですが、その大きな違いは採取できる部位の違いです。ダウンは胸から羽毛をさすのに対して、フェザーはそれ以外の部分の羽根のことをさします。
その違いは見た目で明確な違いがあります。羽の軸がないものをダウン、軸があるものがフェザーです。ではこの二つの特徴についてさらに詳しく解説していきます。
ダウンとは
ダウンというのは、水鳥の胸に生えている毛のことをいいます。羽軸がなくタンポポの綿毛のような形でフワフワとしています。これによって寒さから身を守っており、人間でいうところの肌着のような役割を果たしています。ニワトリなどの陸鳥にはありません。
採取する水鳥の大きさによっても変わってきますが、基本的に一匹の水鳥から採取できる量は10g~20g程度となっており、貴重なものであると言えるでしょう。
ダウンの特徴
ダウンの最大の特徴はその保温性の高さです。羽枝が重なり合うことによって、その隙間に空気の層ができます。この層が温められると、外側の冷気を遮断するために高い保温効果が得られます。ダウンにどれだけ空気の層があるかが保温力を決めるカギとなります。
ダウンは合成繊維に比べると、同じ量当たりの保温力は3倍程度あると言われています。それでいて重量は合成繊維とは比較にならないほど軽いのが大きな特徴です。また合成繊維よりもはるかにもつれたり固まったりしにくく、繰り返し使用しても膨らみを失わないため品質の良い状態を長く使用することができます。
ダウンボールとは
羽枝が2本以上のものをダウンと呼びますが、特に羽枝が多く産毛が残っており、タンポポの綿毛のように丸いものはダウンボールなどという呼ばれ方をします。基本的にこのダウンボールが大きいほど良質なダウンであるとされます。
上質なダウンボールは一匹に水鳥から採れる量がさらに限定されるため、質の高いダウンを多く使用したダウンジャケットは高額になる傾向にあると言えるでしょう。
フェザーとは
フェザーとは若干湾曲した羽軸をもった羽根のことをいいます。この羽軸から両側にやわらかな羽枝が生えています。一般的に鳥の羽のイメージというとこちらを想像する方が多いのではないでしょうか。フェザーは水鳥の上着のような役割を果たしていると言えるでしょう。
フェザーは採れる部位によってスモールフェザーとラージフェザーに分類されます。詳しくはラージフェザーとスモールフェザーの項目で後述します。
フェザーの特徴
フェザーが持つ特徴は通気性と弾力性です。特にスモールフェザーに関しては、羽軸が湾曲しているためより弾力性を持ち、中綿として使用した製品の型崩れを防ぐ役割を果たします。
ただし保温性に関してはダウンよりも劣ってしまうため、ダウンとフェザーを混合することによって保温性と弾力性を両立させるようにしていますが、一般的にフェザーの混合率が下がるほど高級品とされる傾向があります。
ラージフェザーとスモールフェザー
フェザーはその大きさによってラージフェザーとスモールフェザーに分類することができます。6.5センチ以下のものがスモールフェザー、それ以上のものをラージフェザーと呼んでおり、スモールフェザーの中でも特に弾力性の高いものをダウンと混合することで弾力性を出すようにしています。
ラージフェザーは、弾力性に欠け、膨らみも比較的すぐになくなってしまうため安価で低品質なダウンジャケットに使用されることが多いようです。良質のダウンには良質のスモールフェザーが混合されていると言えるでしょう。
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