グローブトロッターの特徴や評判と人気のスーツケース
英国最古のブランド、グローブトロッター。世界中の冒険家が熱狂し、エリザベス女王も愛したスーツケース。気品と旅情感にあふれる美しい姿は「トランク」と呼ぶ方がしっくりくるでしょう。
使い込むほどに味が出て、親子三代まで受け継がれるほど「屈強」。熟練の職人たちの息吹を感じる真のラグジュアリーなのです。100年経っても変わらない、未来へ受け継がれるアンティ−ク「グローブトロッター」の魅力に迫ります。
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グローブトロッター(GLOBE-TROTTER)とは?
グローブトロッターは、紳士淑女の国イングランド最古のブランド。1897年に英国人デイヴッド・ネルソンによって創業したトラベルケースメーカーです。社名の由来は「世界を闊歩する人」。彗星のように現れた美しく屈強なトラベルケースは、世界の名高い冒険家や軍人たちを熱狂させたものです。
近代産業開花時代、英国で発明された最先端素材「ヴァルカン・ファイバー」をトランクのボディに採用。硬質耐水性の特殊な紙を何層にも重ねて樹脂をコーティングして作られるこの材質は、堅牢かつ軽量。当時主流の牛革でもなく、1年後ドイツで誕生したアルミ製でもない、成形が難しいまさかの「紙製」。
けれど皮革のように頑丈で、アルミのよう軽く、そのどれよりも美しいのです。身近なところだと剣道の胴など運動道具に使用されています。たわむことによって力を逃し、歪みや損傷から守るという柔軟で屈強な特性を持っているのです。
やがて「像が乗っても壊れない」という実際の実験に基づいた広告で、さらに知名度は上がり世界一有名なトラベルラゲージになりました。イギリス王室を筆頭に、世界中のセレブに愛用され、かの有名なタイタニック号には大量のグローブトロッターのトランクが積まれていたとか!
使い込むほどに風合いが増して、骨董品のように育てる愉しみがあリ、親子三世代にわたって受け継がれることも多々。デザイン・製法・素材は創業から今も変わらず、ビクトリア朝時代の機械まで未だに使用されています。グローブトロッターのクラフトマンシップによる功績こそ、100年以上絶大な支持を得ている理由なのです。
90年代後半から日本で本格的な展開を開始。東レ・デュポン社との技術提携で新素材「カーボン・ファイバー」採用の、軽量で頑丈な製品を開発して世界中の話題となりました。
伝統深いブランドながらも、他企業とのコラボに積極的で、多種多様なシリーズを販売しています。現在多くの有名人が、絵になるグローブトロッターと共に映る姿がSNSなどで拡散され、広く知られることに。日本の女性からも大変注目を浴びているのです。
グローブトロッターのスーツケースの特徴
グローブトロッターは、他企業とのコラボや限定商品が多いためシリーズ展開が豊富。シンプルなものからリッチなものまで幅広く、世代や性別を超えて愛されています。
またオーダーメードでは、組み合わせによっては優に100万通り以上作ることが可能と言われています。けれど、基本的な製作工程やデザインは一貫しています。変わらぬポリシーで「機能性」と「デザイン性」を兼ね備えたシンプルな構造のスーツケースなのです。もう少し細かい特徴を見てみましょう。
グローブトロッターのスーツケースは、ノスタルジックかつ美しいデザインはインテリアとしても見栄えがし、コレクターも多くいます。「トランク」のフォルムを維持するためキャスターは外付けで全て2輪。機能的な4輪や大型マルチホイールなどは無し。この誇り高き英国ブランドは、機能性にとらわれてデザインを変えることはないのです。「ポリシーありきのデザイン」。それが不便を承知でも支持される理由の一つです。
そして、100年使うことを見越した「耐久性」。横置きにも縦置きにも複数を平積みにもでき、キーはセキュリティー性が高く、シンボルのベルトは開封を防ぐ利便性を兼ねています。
スーツケースの内装は、使いやすい内ポケットや仕切りは一切なし。フラット、いわゆるボックスです。片面開きで四隅が湾曲していないため、無駄なく収納できます。これは100年経っても変わらない特色の一つです。
グローブトロッターのスーツケースは全てが職人による手作り。少数生産で、革製の角パーツだけでも4日かけて丹念に仕上げられ、優越感を味わえる個性的な美しい鞄に仕上がります。ただし完全オーダーメイドは英国本店のみ。東京支店では常時パターンオーダーが可能で、定番モデル「センテナリー」はボディ・ベルト・コーナーの色を選べます。
熟練の職人たちが誇るサービスの一つが「復元」。半世紀以上の使用を前提としているグローブトロッターだけにできるメンテナンスサービスです。
グローブトロッターのスーツケースに対する周囲のイメージ
グローブトロッターの周囲のイメージは以下のようではないでしょうか。
- クラシカルで1ランク上のオシャレ
- セレブの嗜好品
- 憧れの象徴
- 貴婦人が避暑地に持って行く鞄
「男性にとってはダンディズムの象徴」「女性にとってはエレガントの証」として、多くの層に憧れを抱かれているスーツケースであり、批判的なイメージを持たれることは少ないのです。そもそも英国紳士を熱狂させた男性用トランクから始まったにも関わらず、今では女性からの支持が高く、実に「女性のためのスーツケース」のイメージが拡大しつつあるのが面白いところです。
ただ、現代的な機能性や操作性には欠けるため「好み」で随分評価は分かれるところでしょう。それではグローブトロッターの評価や評判を見てみましょう。
グローブトロッターのスーツケースの評価や評判
グローブトロッターを使っていると「高級レストランやホテルのポーターなどの対応が違って見える」という声が聞かれます。エレガントな装いや環境になじむため、持っている人の品を底上げしてくれるアイテムとも言えるのです。
実際使ってみてからの評価は「使ってみると、使いやすさがわかる」という声が多いのです。完全防水ではないのですが多少の雨風は問題なく、不便に感じるフラットな内装や、開封が面倒に感じるベルトなどはシンプルながらも古典的な機能美を感じるようです。
また、機内預けでの衝撃ですら味が出たりするのも、他の高級ブランドとは異なる魅力なのでしょう。
そしてグローブトロッターほどの高価なスーツケースを購入できる方は、使用後2パターンに分かれる傾向にあります。
- ハマって、色々なサイズやシリーズを買い揃える。
- グローブトロッターはオシャレ専用。機能性の高い他メーカーを頻繁に愛用、と使い分ける。
やはり少々の不便を感じられる方がいるのは否めなません。それでも使い続ける愛用者は、便利さだけが進化するハイテクスーツケースには無い価値を見出しているようです。
グローブトロッターで人気のおすすめスーツケース
伝統的手法で作り続けられているグローブトロッターを語るには、やはり最も古くから愛されている定番のモデルをご紹介いたしましょう。どれもサイズ展開が大変豊富!
ただ、現代では必須の「TSAロックシステム」や360度自由に回転するマルチホイールキャスターなどはついていません!けれど、誰もが憧れを抱かずにいられない、美しいスーツケースのラインナップです。高級ですが一度買えば一生モノ!価値のある出会いがあるかもしれません!
オリジナル
現在の価格はコチラ |
真のジェントルマンに、最もオススメしたいモデルです!創立以来ほぼ買わらないグローブトロッターの原点的モデル、その名も「オリジナル」。伝統的な製法で100工程(10日間ほど)を要して作られています。
100年前の英国紳士の度肝を抜いた、その斬新で華やかなデザインは、現代では「クラシック」そのもの。そのレロト感が逆にモダンだと再び注目を集めているのです。
このモデルに限っては、レザーベルトが付いていないのでフォルムがすっきり。カラーバリエーションも男性的で、紳士の正装やビジネスマンに大変似合うのです。レザーで補強されたコーナーなどが大航海時代を彷彿させ、男心をくすぐります。おじいさんの代から受け継がれて愛用している人もいる、永遠のロングセラーです。
センテナリー
現在の価格はコチラ |
1999年、創業100周年記念に販売されたロングセラー!屈強で味のあるヴァルカンファイバー採用。「オリジナル」同様に昔ながらの製法で、100工程ほど要して一つづが職人の手作りです。「オジリナル」シリーズとの違いは、コーナー部分に手作業で染色したレザーをあしらいラグジュアリー感を演出。
カラーバリエーションもサイズ展開も豊富。特に本体がオレンジ色でブラウンレザーベルトのモデルが人気。使い込むほどに鮮やかなオレンジが、味わい深い色に変化してゆくという楽しみがありあます。男性にも女性にも人気があるグローブトロッターの定番です。
サファリ
現在の価格はコチラ |
センテナリーのシリーズの一つで、1920年代後半に人気を博したモデルの復刻版です。名前のごとくアフリカ大陸に旅するイメージを元に製作されました。21インチ以上にはケースカバーが付いてきます。全く色付けしていないナチュラルレザーが素材。カラーはアイボリーホワイトとブラウンの2種。
ボディとブラウンのレザーベルトのマッチングが絶妙で、気品がありながらも冒険心をそそる美しいデザイン。使い込むごとに飴色に変化するのが味わいで、全てのコーナーには職人が型抜きし染色したレザーがはめ込まれています。
日本でも多くのモデルや女優に愛用され、特にアイボリーが大人気。女性にとって憧れのスーツケースの象徴となっています。