基本は3つ!スニーカーの多種多様な形状とは?
ひとことでスニーカーと言っても、その形状は非常に多くの種類があり、ハイカットやローカットといったスニーカーの高さによって違う形状や、靴紐を使用しないスリッポンや、靴ひもの代わりにマジックテープを使うデザインなど、細かく分けていくと数え切れないほどの種類が存在しています。
そんな豊富なデザインのあるスニーカーの中から、特にリリース数の多い代表的な形状について紹介していきますので、スニーカーの多様性を感じるとともに、自分の好みのデザインについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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スニーカーのカットの形状
スニーカーの形状をもっとも大きなカテゴリーで分けると、まずはカットによる形状の違いが挙げられます。
カットというのはつまり、スニーカーの履きぐちが足首のどの高さまで覆うのかということであり、ハイカットとローカットでは同一機種のスニーカーであっても、まるで別のスニーカーのような違いが出ます。
そんな、スニーカーのカットには大きく分けて3段階のカットがあります。
- ローカット
- ミッドカット
- ハイカット
ファッションのスタイルに合わせて適度なボリューム感を選ぶ基準ともなりますので、スニーカーのカットによってどのような違いがあるのか、形状をより細かく以下で紹介していきます。
また、参考画像にはナイキのエアフォース1をそれぞれ使用していますので、カットが違うだけでどれくらいスニーカーの表情が変化するのかも合わせてみてみると面白いでしょう。
ローカットのスニーカー
軽快なはき心地が味わえることで、スニーカーの中で最も定番として愛されているのが、くるぶしよりも下あたりに履き口がくるローカットタイプのスニーカーです。
スニーカーの中でも、最もオーソドックスなフォルムであるローカットは、ランニングやテニスなど多くのスポーツ用スニーカーでも主流となっており、見た目の重量感はもちろん、履いた時の重量感も軽く、気軽に使える点が支持されています。
ミッドカットのスニーカー
ミッドカットは、ローカットとハイカットのちょうど中間程度。バスケットボール用スニーカーとして作られているミッドカットはどちらかというとハイカットよりのデザインとなっており、スケートボードやトレッキング用に作られているミッドカットはローカットよりのデザインになっています。
くるぶし付近を覆うようになっている高さなのがミッドカットの特徴であり、参考画像のエアフォース1MIDのようなストラップがついたモデルから、何も付いていないモデルまで意匠も様々です。
ローカットの持つ軽快さと、ハイカットの持つホールド感を両立させており、足元に適度なボリューム感をもたせたスニーカー選びにもミッドカットは効果を発揮します。
ハイカットのスニーカー
バスケットボールシューズやレスリングシューズに多く見られるハイカットモデル。主にくるぶしよりも高い位置まで履きぐちが上がっており、激しいスポーツから足首を守ってくれるように開発されています。
ハイカットと言われるスニーカーの中には、ふくらはぎ近くまで覆うようなボリュームのあるデザインもあり、スニーカーの中でもかなりインパクトの強い見た目なため、コーディネートの主役としても使えます。
スニーカーのホールド部分の形状
スニーカーの顔とも言えるアッパーのデザイン。特に靴紐を通す「羽根」と言われる部分は、スニーカーを印象付ける大きな特徴となっています。
この、スニーカーのホールド部分にも様々な形状があり、そのバリエーションは無限とも言えるため、この部分の形状を知っておくだけでもスニーカーを選ぶ楽しさは何倍にも膨れ上がります。
内羽根式のスニーカー
主にフォーマルユースな靴として進化を遂げてきた内羽根式。羽根と呼ばれるハトメのつけられたスニーカーのホールド部分がアッパーに潜り込んでいるデザインのことを内羽根式と呼び、もともと室内執務用の靴として普及した歴史の通り、どこか知的で落ち着いた印象となっているのが特徴です。
外羽根式のスニーカーと比べるとフィット感の調節にはやや難がありますが、清楚で気品のある見た目が印象的です。トラッド感の強いファッションにもよく合うのが内羽根式の魅力です。
外羽根式のスニーカー
スニーカーの中でもクラシカルなローテクスニーカーによく見られるのが外羽根式です。最近のスニーカーは収縮性の高い素材が使われているため、外羽根式に寄ったデザインでも厳密には外羽根式とは言えないようなものも増えてきています。
外羽根式のスニーカーは足の形に影響を受けにくく、様々なタイプの足にフィットしやすいのが特徴です。また、内羽根式と比べるとアクティブな印象なのも特徴と言えるでしょう。
内羽根式のスニーカーよりもカジュアルな雰囲気が強く、ガンガン歩き回ったりスポーツを楽しむときにも外羽根式はおすすめです。
スリッポンスニーカー
シューレースを使用することなく、収縮性のあるゴム布を使用してフィット感をもたせたスニーカーをスリッポン(スリップオン)と呼びます。足をスリップさせて靴にオンすることからこの名前がつけられ、シューレースを使用しないことで非常に軽装な感じが魅力となっている形状です。
最近ではスニーカーの形状の中でも非常に代表的なものとされてきており、春夏の定番スニーカーとして多くの人に愛用されています。ポップでリラックスした雰囲気を漂わせており、シンプルなシルエットが魅力的なスニーカーです。
面ファスナーのスニーカー
シューレイースの代用として、マジックテープやベルクロといった面ファスナーを採用した形状のスニーカーです。ワンタッチで脱ぎ履きでき、楽にフィット感を調節できるのが特徴で、靴紐を使用したスニーカーよりも全体的なボリューム感がアップしているのも、この形状の特徴です。
面ファスナーと靴紐を組み合わせたデザインもあり、つま先部分のみに面ファスナーがあるスニーカーや、足首部分だけに面ファスナーを使用したスニーカーなど、挙げ始めるとキリがありません。
モックタイプのスニーカー
脱力系のアウトドアシューズとして、今なお愛好家が多いモックタイプのスニーカーは、一見するとスリッポンスニーカーのようにシューレースを使わないシンプルなスニーカーのようにも見えますが、ドローコードと呼ばれる履きぐちをホールドするためのコードでフィットさせるのが特徴です。
最近では、モックタイプのスニーカーは「アウトドアスリッポン」といった扱いをされていることもありますが、本来はこのドローコードを使用してホールドするタイプのスニーカーに対してモックタイプという言葉が使われます。
アウトドアシューズでありながら簡単に履くことができ、シンプルな形状なのでコーディネートしやすいのも特徴です。
サイドレースのスニーカー
一般的なスニーカーの場合、足の甲の中心部分に配置されるシューレースを、サイドにオフセットして配置させた斬新なデザインのサイドレースタイプ。
足の甲にある動脈をシューレースによって圧迫しないという人間工学に基づいたデザインでありながら、サッカーなどではボールコントロールにも一役買ってくれるとのことでスパイクにも継承されていった歴史があります。
どことなく、都会的でエレガントな印象を感じさせる形状であり、履き心地の良さにも定評があります。
スニーカーの特殊な形状
無限と言って良いほどに数が豊富なスニーカーの形状ですが、その中でも定番として定着しつつある特殊な形状を持ったスニーカーを紹介していきます。
ここで紹介するのは、あくまでスニーカー全体のデザインのことであり、特定の部分(履き口やホールド)に対する意匠ではないので、「こんなスニーカーもあるのか!」と楽しんでいただけたら嬉しく思います。
指輪れのスニーカー
アメリカにおけるランニングムーブメントの1つ「ベアフット(裸足)ランニング」といわれるジャンルにおいて、素足で走るような感覚を生み出したのが5本指モデルのスニーカーです。
スニーカーの中でも屈指のユニークさを感じるこの形状は、足の指がそれぞれ可動するため、本当に裸足で歩いているかのようなはき心地を体感させてくれる新感覚の高機能ランニングスニーカーです。
登場当初の定番は足型のような5本指のものが主流でしたが、最近では足袋のように親指とそれ以外の指を分ける2本指タイプの指輪れスニーカーも登場しています。
ブーツライクのスニーカー
ブーツを製造する技術をスニーカーに応用したスニーカーのことをブーツライクと呼んでいます。参考画像のように、ブーツのようなディテールをもたせたものから、スニーカーソール以外はほとんどブーツと同じといったデザインまでその種類は豊富です。
一般的なブーツよりも柔軟性に富んだソールを使う為、長時間の歩行でも疲れにくく、ブーツ同様のタフさが合わさりスニーカーの形状としても非常に人気度が高くなっています。
特に、トレッキング用のスニーカーや、アウトドア用のスニーカーにおいてはブーツライクのスニーカーも多く、無骨な印象のブーツをカジュアルに使える点が支持されています。