いまさら聞けない!スニーカーの専門用語まとめ
スニーカー好きな人から「シンセのバルカで細めなラストのスニーカーってかっこいいよね!」なんて言われてポカーンとしてしまった、なんて人は多いのではないでしょうか?
どんなジャンルにも専門用語のようなものが存在しており、スニーカーにおいてもある程度は専門用語を覚えておかないと、スニーカー好きな人との会話が成り立ちづらくなってしまいます。
そこで「これだけ覚えておけばスニーカー通だと名乗ってよし!」と言える、スニーカー専門用語の中でも定番と言える用語を中心にまとめましたので、是非覚えておいてください。
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スニーカーに関する専門用語
スニーカー好きの間でよく飛び交う、スニーカーに関連する用語から紹介していきます。
加水分解
スニーカーのソールに使われているウレタン系の素材が空気中の成分と結合することで、化学反応を起こしてボロボロになってしまうことを加水分解と言います。
特にレトロなランニングシューズなどに使われているフォーム素材は加水分解の影響を受けやすく、レアなスニーカーを手に入れてしばらく寝かせておいたら、いざ取り出した時にアッパーとソールが分解してしまった!なんてこともあります。
加水分解を防ぐには、正しいメンテナンスと管理方法を勉強する必要があります。
シグネチャー
メーカーが特定のアスリート専用のモデルとして作ったスニーカーや、開発を依頼されて作成したスニーカーの市販モデルをシグネチャーといい、主に使用者となる選手の名を冠してリリースされます。
マイケルジョーダンのシグネチャーがエアジョーダンであり、コンバースのオールスターはチャックテイラーのシグネチャーという使い方をします。
デッドストック
一般的なデッドストックという言葉の意味は「売れ残り」のことを指しますが、スニーカーの世界ではデッドストックという言葉は「お宝品」というような意味合いで使われています。
未開封であったり、未使用のまま保管されていたスニーカーとなるため、ヴィンテージ品としての価値も高く、種類によっては目が飛び出るほどの価格で取引されることもあります。
たとえば、「エアマックス95のデッドストックを見つけた!」といった使い方をします。
ワイズ
ワイスが合う、ワイスが合わない、このスニーカーのワイズは?といった感じで使われることの多い「足の幅(周囲)」をワイズという言葉で表現しています。
ワイズはJISによって規格されており、Aが最も狭くGが最も広くなっています。
バルカ/バルカナイズ
レトロなローテク系スニーカーやスケートボード用スニーカーに使われることの多いバルカナイズ方式で作られたスニーカーを「バルカのスニーカー」や「バルカナイズドのスニーカー」と表します。
バルカナイズ方式の詳しい工程や歴史などについては専門のページを用意していますので、興味のある方はそちらをご覧ください。
ラスト
靴を作るためには型が必要になります、その木型のことを「ラスト」と呼びます。
足のような形状をしたラストを使用して、スニーカーのアッパーのフォルムであったり、履き口の広さなどを決定するため、ラスのと形次第で履き心地もシルエットも大きく左右されると言えるでしょう。
スニーカーに「細めのラストを使用した〜」と書かれていたら、スマートで履き心地のタイトなシルエットであると考えてよいでしょう。
パーツに関する専門用語
スニーカーに使われているパーツや、スニーカーを部分的に刺す言葉も存在しており、わざわざ難しく言った言葉だけではなく、特定の部分を指すために使われている専門用語もあるので、定番だけでも覚えておきましょう。
アイレット/ハトメ
靴紐を通すための穴の事をアイレットやハトメという言葉で示します。しかし「ハトメ」は空紐を通す穴に取り付けられた金具のことなので、金具の付いていない穴に紐を通すスニーカーにはアイレットという言葉が使われます。
アウトソール/インソール/ミッドソール
アウトソールは靴底の一番底面の部分、つまり地面と設置するソールの事をアウトソールと呼びます。
インソール靴の中敷の事で、足と直接触れる靴底の事であり、アウトソールからインソールまでの「クッション材」の事をミッドソールと言います。
シュータン/タン
足の甲と靴紐の間に入っているパーツの事を「タン」や「シュータン」と呼びます。
シュータンには様々な厚みがあり、ホールド性を重視するスニーカーには比較的薄手のシュータンが使われ、クッション性やフィット感を重視するスニーカーには厚手のシュータンが使われます。
ブランドのロゴマークなども入ることが多い為、シュータンのデザインはスニーカーの印象を大きく左右するものとも言えます。
オーリーガード
スケートボード用のスニーカーに使われていることの多いオーリーガード。その名の通りオーリー(ジャンプ)をするときに靴がすり減るのをガードするためのパーツであり、スケートボードシューズ(スケシュー)独自のディテールと言えます。
オーリーガードのデザインが良い、珍しくオーリーガードが付いていない、といった表現で使われます。
シューレース/レース
靴紐のこと、「靴紐」で伝わるのに、あえてシューレースという人は、ちょっと格好をつけたい人だ!と思われるので、使うときには注意しましょう。
アッパー
スニーカーのソール以外の部分を総称してアッパーという言葉を使います。アッパーの素材には様々なものが使われており、スニーカーの顔とも言える重要な部分です。
スポーツ系スニーカーのアッパーにはメッシュなどの通気性の良い素材が使われ、デザイン重視のスニーカーにはパテントなどのアッパー素材が使われることがあります。
形状に関する専門用語
一言でスニーカーといってもその形状は様々な、「◯◯系が似合うんじゃない?」なんていう会話でよく飛び出しますから、これらの用語も覚えておかなければ、どんなスニーカーをおすすめされているのか解らなくなります。
その中でもよく会話に出てくる定番の言葉をまとめておきます。
内羽根式/外羽根式
靴紐を通すための穴の開いたパーツを羽根と呼び、その羽根の取り付けられる方式によって内羽根と外羽根に分かれます。
つま先部分に潜り込むように取り付けられている構造なのが内羽根式であり、覆うように取り付けられるのが外羽根式です。
スリップオン/スリッポン
靴紐を使用することなくはけるスニーカーをスリップオンスニーカー、もしくはスリッポンと呼びます。
デッキシューズ/ボートシューズ
ボートやヨットなど、船の甲板の上で使用することを前提に作られた靴のことをデッキシューズ、もしくはボートシューズと呼びます。
甲板に色移りしないように白いソールで作らていることや、濡れたところでも滑りにくいように作られたソールパターンが特徴であり、代表的なブランドとしてはスペリートップサイダーが挙げられます。
>>スペリートップサイダーについて詳しくはコチラ
ベアフット
裸足感覚で地面を捉えるランニングをベアフットランニングと呼び、そのために作られた五本指形状にスニーカーに対して「ベアフット」という言葉が使われることがあります。
チャッカ
足首の高さは、くるぶし程度のミッドカット系で、靴紐を通すアイレットが3つ穴もしくは2つ穴の靴をチャッカブーツと呼びます。
この形状で作られているスニーカーに対して「チャッカ」という言葉が使われるので覚えておきましょう。
カット
スニーカーの専門用語として使われるカットというのはつまり、ハイカット、ミッドカット、ローカットといった「足首の高さ」や「履き口のデザイン」の事を指しています。
「カットの高さはどれくらいが好み?」だとか、「このスニーカーはカットの形がいい!」といった具合に使われています。
素材に関する専門用語
スニーカーというのは、アッパーだけでなくソールにも様々な素材が使われるため、素材を示す専門用語もある程度覚えておくのがおすすめです。代表的な言葉をまとめてますので勉強しておきましょう!
EVAソール
エチレン・ビニール・アセテートの略でEVAとよばれるこの素材。
世界中のスニーカーフリークたちを泣かせてきた加水分解が発生しにくい素材であり、ソールに使うためのクッション性や耐久性も申し分ないのが特徴。
キャンバス
スニーカーのアッパーに使われている素材。トートバッグなどにも使われることが多い「帆布」の事であり、布系スニーカーの代表的な素材です。
シンセティック/シンセ
要するに、合成皮革の事をシンセティックレザーと呼びます。シンセのスニーカーといえば、合成皮革素材で作られたスニーカーの事となります。
スウェード
レザーの裏面(筋肉側)をサンドペーパーなどで毛羽立たせた素材の事をスウェードと呼びます。
ヌバック
レザーの表面(皮膚側)をサンドペーパーで毛羽立たせた素材の事をヌバックと呼びます。ティンバーランドのブーツとして有名な素材です。
>>ティンバーランドについて詳しくはコチラ
スムースレザー
型押しのされていないレザーの事をスムースレザーと呼びます。本革素材で作られているスニーカーの中でも、型押しによるデザインが施されていないものはスムースレザーのスニーカーということです。
パテント
日本でいうならエナメルのこと、欧米諸国ではエナメルをパテントレザーと呼ぶことから、多くのスニーカーブランドではパテントという表現がされており、日本でもファッション誌ではパテントという言葉が多く見られます。
テクノロジーに関する専門用語
競技用として作られた歴史のあるスニーカーには、ブランドごとに様々なテクノジーが搭載されており、スニーカーに関する会話の中にも、これらテクノロジーについては頻繁に出て来ます。
その中でも、覚えておきたい定番の言葉をまとめました。
エア/ビジブルエア
ナイキを代表するクッショニングテクノロジーの1つ。エアの名の通り、スニーカーの靴底にエアバッグが搭載されており、スニーカーのソールにショックを吸収するという概念を生み出した歴史的な技術です。
また、その搭載されたエアバッグを視認することができるようにソールに穴が開けられているものをビジブルエアと呼び、テクノロジーの視認性を達成しています。
ポンプ
リーボックを代表するフィッティングテクノロジーの1つ。スニーカーのアッパーに張り巡らされたチャンバーの中に空気を送り込むことで、シューズのフィット感を高める技術。
ディスク
プーマを代表するフィッティングテクノロジーの1つ。靴紐の代わりにダイヤル式のディスクを巻き上げることでスニーカーのフィット感を高める技術。
ヒールカウンター
足の動きを安定させるために、靴のかかと部分に芯を装着し、かかとを包み込む役割をもたせたテクノロジー。ニューバランスの技術として有名ですが、現在では非常に多様なブランドが独自の技術で展開している。
ビブラムソール
ビブラム社のスニーカーに取り付けられているソールのこと。グリップ力が高く快適な履きやすさも実現しているため、ビブラムソールの評価は非常に高い。
ワッフルソール
ナイキの創業者であるビルバウワーマンが朝食のワッフル食べているときに思いついたと言われているワッフルソール。まるでワッフルの金型に入れたような形状で作られているソールで、クッショニング性能が高く大ヒットした。
シリーズに関する専門用語
スニーカーには様々なシリーズがあります。シリーズといっても形状はリリースされるごとに大きく変化するため、会話だけでなくスニーカーの説明の中でも出てくることがあります。
エアジョーダン
バスケットボール選手のマイケルジョーダンのシグネチャーシリーズであるバスケットボールシューズコレクション。
アイコン化されたジャンプマンのロゴマークが特徴的で、現在でも幾度となく復刻が繰り返されているナイキの代表的なスニーカーシリーズ。
エアマックス
ナイキ独自のエアを搭載したランニングスニーカーシリーズ。日本でも非常に知名度が高い。
デザインに関する専門用語
スニーカーの中でも有名なモデルになると、そのスニーカーの持つデザイン的な特徴が専門用語になっていったりもします。これらの言葉はスニーカーショップや通販サイトなどでも頻繁に使われるので覚えておきましょう。
スウッシュ
ナイキを象徴するロゴマークのこと。「ナイキのロゴマークの色がかっこいい!」といえばいいのだか、どうしてだかスニーカー通な人たちは「スウッシュの色がかっこいい!」と言いたがるので、覚えておかなければ舐められます。
スマイル/ヒゲ
コンバースのジャックパーセルについているつま先部分のマークをスマイルと呼び、かかと部分のマークをヒゲと呼んでいます。それが転じてジャックパーセルのことをスマイルやヒゲと呼ぶこともあるので覚えておきましょう。
ステッチ
スニーカーのパーツとパーツをつなぎ合わせる縫い方や縫い目のこと。装飾的な意味や補強の意味でステッチを使用しているスニーカーもある、またアッパーとソールをつなぎ合わせる場所にステッチを使うこともあります。
ステッチがオシャレ!と使ったり、このシリーズがステッチが丁寧だから、なんて使えばスニーカー通っぽい雰囲気が出せます。
面ファスナー/ベルクロ
シューレースの代わりに、マジックテープを使用しているスニーカーのことを、面ファスナーのスニーカーといったり、ベルクロのスニーカーと表現します。
スニーカーの中には、部分的にベルクロを使っているものもあります。