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人気の革靴:サイドゴアブーツの魅力と特徴

サイドゴアブーツ

ブーツタイプの革靴としては、例外的にビジネスシーンでの使用が可能なサイドゴアブーツ。ブーツタイプとは思えぬ脱ぎ履きの容易さと、スマートでシャープなルックスが非常に人気の高い革靴の種類です。

今回はそんなサイドゴアブーツについて、魅力や特徴を詳しく解説していきます。

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サイドゴアブーツ(Side Gore Boots)の革靴とは?

サイドゴアブーツ(Side Gore Boots)

サイドゴアブーツと呼ばれる革靴は、要するに両脇にゴム布製のマチがついたショート丈からアンクル丈のブーツのことを指します。

一般的なブーツは脱ぎ履きがしにくいため避けるという人も多いかもしれませんが、サイドゴアブーツは履き口が自在に伸縮するためまるでスリッポンのように足を滑らせるだけで履けるという特徴があります。

ブーツと聞くとビジネスシーンなどの真面目な場面では使えないようなイメージがあるかもしれませんが、実はイギリスにおいては議会への党員時にアルバート公が使用していたというルーツを持っている革靴であり、日本国内でも明治から第二次世界大戦までの間は一部の礼装用に使用されていたという背景を持っています。

つまり、一つ前の時代であればフォーマルユースな革靴であったということです。しかし現在ではあまりフォーマルユースに使用するのは推奨されません、ですがビジネスユースであれば問題ないと考えて良いでしょう。

ちなみにサイドゴアブーツはロンドンのチェルシー地区で活躍したビートルズやローリングストーンズに代表されるアーティストが使用した事でも知られており、そのことからサイドゴアブーツは「チェルシーブーツ(Chelsea Boots)」という名前で呼ばれることもあります。

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サイドゴアブーツ(Side Gore Boots)の魅力

サイドゴアブーツのもつ魅力といえば、やはりスマートなルックスと高い機能性です。

シンプルかつスマートなルックスはビジネススーツのようなスタイルから、ナイロンジャケットやモッズコートのようなアウトドアスタイルまで非常に相性が良く、サイドゴアブーツのもつ「ゴム布」が不思議とラフなファッションに共鳴し、どこかカッチリとしつつも浮くことなくコーディネートできる魅力があります。

そして、「ブーツ=脱ぎ履きが面倒」というある種の常識を覆す圧倒的な使い勝手の良さ、飛行機での長距離移動などの革靴を脱いだり履いたりという行為の多い場面では大活躍。朝の忙しい通勤準備のなかで革靴をスポッと履いて出発できるのは非常に魅力的です。

フットワークの軽さが求められるが、スニーカーで行くのは失礼、でも面倒で機動性の低い革靴はちょっと、そんな悩みを一気に解決してくれるのがサイドゴアブーツなのです。

サイドゴアブーツ(Side Gore Boots)の歴史

歴史的に見てサイドゴアブーツが初めて誕生したのは1830年代中盤のイギリス。ロンドンの革靴屋が当時即位したばかりのヴィクトリア女王のために、脱ぎ履きが容易でフィット感の得やすいブーツとして生み出したのが起源とされています。

もともとは女性のために作られたこのサイドゴアブーツですが、この使い勝手の良いブーツの魅力にとりつかれたのはヴィクトリア女王の夫であるアルバート公(ザクセン=コーブルク=ゴータ公子)でした。合理的思考の持ち主だったアルバート公はイギリス議会への登院の際に使用し、そのことからアルバートブーツという別名が生まれるほどとなりました。

1840年代後半から次第に普及したこのサイドゴアブーツ、今度はこの独特なフィット感が乗馬用として人気を獲得し、一部の礼服だけでなく乗馬の際にも使用されることが多くなっていきました。

そしてこのサイドゴアブーツがタウンユースのための普段履きとして、ファッションで取り入れられるようになったのが1960年代のイギリスはロンドン!音楽が好きな人ならこの年号を聞いただけで思い浮かぶかもしれませんが、ビートルズやローリングストーンズに代表されるモッズカルチャーがこのサイドゴアブーツを愛用し始めたのです。

このサイドゴアブーツの歴史からもわかる通り、一般的な多くの革靴たちがイギリスからアメリカに渡って様々な変化を遂げながら多様化していく中、サイドゴアブーツは現代に至るまで常にイギリスで成長していった正統派ブリティッシュスタイルの革靴といえるのです。

サイドゴアブーツ(Side Gore Boots)の種類

サイドゴアブーツには、ストレートチップウィングチップといった爪先への様々な装飾が細越された多様な種類が存在していますが、基本的には「アンクル丈」と「ショート丈」といったサイズ感で種類分けがされています。

とは言っても、具体的なカテゴライズがされているわけではなく、フィット感や密着感を取るならショート丈、脱ぎ履きの容易さや使い勝手の良さで選ぶならアンクル丈とされており、中にはブーティーオックスフォードのようにラギッドでタフな仕様に作られたサイドゴアブーツも存在しています。

代表的なサイドゴアブーツ(Side Gore Boots)の革靴
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